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漢方のめぐみ最新目次

◆巻頭随筆
光の狭間:ネガティブ・ケイパビリティ・・・丸山 征郎
◆漢方医学講座・臨床講座
<テーマ>小児科
  • 「小児の漢方治療」〜困ったときには漢方薬〜・・・新井 勝 試し読み
  • 発達期の環境と生活習慣病のリスク・・・板橋家頭夫試し読み
  •  
  • 小児科関連処方生薬解説―・・・伊藤美千穂
◆日本漢方医学研究所基礎講座
カゼの治しかた(傷寒論をめぐって)・・・足立 秀樹
◆漢方の森
難治な肩痛と背部痛に週末瀉下療法・・・新井 信
◆生薬の世界から
蘇葉・蘇子・・・伊藤美千穂
◆生薬と生薬学
江戸前期の農書に見る薬草・・・本多 義昭
◆color corner
◆次号予告・編集後記

2016年春号 編集後記 足立秀樹理事長

2018(新春号)
あけましておめでとうございます。 本年も「漢方のめぐみ」を、よろしくお願い申し上げます。さて、小児を特集した本号ですが、板橋先生は、低出生体重児からメタボリック症候群に至る広汎な領域に触れられました。1950年生まれの私も7か月早産だったのですが、元気で医師をしている現状は、稀なものだったのだと教えられました。新井先生のお話は小児臨床の漢方を網羅したもので、急性腸炎への対応などは非常に参考になりました。また前号で完結した「傷寒論の基礎と臨床」のスペースには 「カゼの治しか た」を配し、傷寒論をコンパクトに再論しています。漢方によるカゼの診療にご利用ください。

漢方のめぐみ特集テーマリスト

季刊誌旧「活」ならびに、「漢方のめぐみ」で特集されたテーマの一覧リストはこちらから確認できます。 バックナンバーのご購入については「申し込みフォーム」にて受付ております。※バックナンバーとなりますので、お問合せの時点で在庫切れもございますことをご了承くださいませ。

推薦文 丸山征郎氏

「活」から「漢方のめぐみ」へ:その心と背景に寄せて 鹿児島大学医歯学総合研究科システム血栓制御学 丸山征郎

【情報の流れの爆発的進展】

「活」が2016年春号から「漢方のめぐみ」に変更された。変更の理由は「活」という誌名が判りにくいということらしい。確かに「漢方のめぐみ」だと、漢方独特の良さ、特徴を医療に生かして、現代西洋医学を補完する、というポリシーが伝わってくる。
物事の発展、進歩には必ず影、マイナスの面も付きまとう。例えば、携帯電話が世に出てきたとき、会議中に電話が鳴ったり、あるいは公的な場所(乗り物、車中など)で傍若無人に会話する人が居て、迷惑に感じたものである。しかしどんどん携帯電話は予想を遥かに超えたスピードで進化し続け、今や携帯電話の無い社会は創造できないほどである。私たち医療の世界においてもPC(パーソナルコンピュータ)の進歩が著しい。授業も講演も論文執筆、発表、研究推進もPC無くしては不可能といっても間違いではない。そしてこの進歩がまた著しい。数年前のPCは性能が著しく劣り、使いものにならないほどである。携帯電話、PC、双方とも情報の武器である。すなわち、「情報」が社会進歩の強力な武器となってきたわけである。

「人から人へ」の情報がより早く、より広くなってきた。いわば、「ひと社会の空間的拡がり」が爆発的に拡がった、ということである。この人から人への「情報」の拡がりに対して、ヒト内部の情報の仕組みも驚くほどの詳しさで解明されてきた。細胞内の情報保存のマシナリー:DNAが細胞から細胞に保持されてゆき、個の中で一生の間“己”を貫く仕組み、父と母の遺伝子情報がシャフリングされて、新たな個が誕生する仕組み、なども詳しく解明されて、それを人為的に操作する技術も開発されてジーンテクノロジーなる分野も創出されてきた。これらの技術の産物として医薬分野では、「核酸医薬」なる分野も生まれてきた。その成果もまた著しく、例えばC型肝炎などでは、1錠の薬剤の数週間の服薬で肝炎ウイルスを完全に体内からゼロにすることも可能となった。癌治療においても、生物学的製剤、すなわちモノクロナル抗体投与で癌の種類によっては癌細胞を体内から消失させることも可能となりつつある。

これら医学医療と栄養や環境の整備で、先進諸国では寿命がどんどん伸び続け、日本では男も女も80歳を超して来ている。

【超高齢化社会を支える】

しかし、この「超高齢化社会」の到来は急速すぎて、社会の態勢の方が追い付いていない。認知症、要介護高齢者の激増に伴う問題が次々に露呈してきているのは日常マスコミの報道の通りである。換言すると、進歩の影であり、制度を整備するとともに、“健やかな老後”を保障することが待ったなしの緊急課題となってきている。

私はこの“健やかなエイジング”対策における漢方、漢方的思想の役割が大きいと思っている。陰陽虚実の思想を根底においた“健やか老後”対策である。いたずらに物理的生命の延長の技術ではなく、個々人の来し方と漢方的証を見据えた治療である。高齢者の体内の諸不調に「対峙」する医学ではなく、寄り添う医学、サポートする医学、補う医学である。要素還元論に立脚した核酸医学、生物学的医学ではなく、生薬に秘められた自然治癒力、不調是正力、体内の気、血、水の巡りを円滑にする引き出して対応する方法、ワザである。
その意味で、今回、「漢方のめぐみ」と誌名が変更されたのは、タイムリーと言えよう。超高齢化社会を支える医療としての漢方をいまこそ、我々は漢方サイドに立ち、国内外に発信して行かなければならない。

【2016年春号 編集後記にて】

本号から、雑誌の名称を「活」から「漢方のめぐみ」に変更しました。若い読者には「活」では雑誌の内容が伝わらないというのが理由です。旧名をなづけた方々のこめた意味を考えてみると、「元気のなくなったものを蘇生する」すなわち「活をいれる」ということだったのだろうと思います。
しかし、「活をいれる」という言葉さえも時代から遠ざかってしまったのです。私達は「現代医学を含む今」と「日本漢方という思想」をつなぎ、わかりやすい言葉で語る雑誌をめざします。戦国から江戸時代にかけて生まれた日本の漢方という思想、その飾り気のないやさしさをと強さを感じていただこうと考えています。

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